「相互理解」って・・・?

「国際協力」「開発援助」を行う上で、大切なこととは?

 

現在、多くの国際協力系の学生団体が存在します。

実際に現地に行き、ボランティアやワークキャンプを行うなど、素晴らしい活動をしている団体が多いです。

将来、「国際協力」「開発援助」のフィールドに進みたい人もそうでもない人にとっても、

大学生のうちから、「実践経験」のできる環境は整っているといえるでしょう。

 

しかし、真に効果のある「国際協力」「開発援助」を行う上で、大切なこと、必要なことは何でしょうか。

もちろん、実際に現地に行き活動する経験も大切です。

それ以上に私たちが大切にしていること、その根底にあるべきだと考えていることは、

相手の国や個人の文化や背景を知り、理解しようとする「相互理解」です。

 

第13回本会議(日本開催)参加メンバー
第13回本会議(日本開催)参加メンバー

約30年前、ルワンダで起きたこと

 

東アフリカの国ルワンダ、この国では1994年に大虐殺が起こりました。

100日間続いたこの虐殺で、約80万人が犠牲となりました。

虐殺が起こった理由は、「ツチ」「フツ」というルワンダに昔から存在する民族の対立でした。

他国の植民地政策時に優遇されていた「フツ」に対する「ツチ」の感情、

それが結果的に、80万人の被害を出す大虐殺につながってしまったと言われています。

また、虐殺の間、ルワンダ政府によるプロパガンダがあったと言われています。

虐殺をした側の人間たちは、政府の流したこれらの情報を聞き、虐殺をさらに拡大していったと言います。

他国による植民地支配や政府によるプロパガンダが、ルワンダ人の心の中に、「憎しみ」を生んでしまったのです。

 

ルワンダから考える「相互理解」

 

「あなたが私のことを知っていたら、あなたがあなた自身のことを知っていたら、こんな悲劇は起こらなかったかもしれない」

ルワンダの虐殺のあった教会の壁にかかっている布に書かれている言葉です。

様々な解釈はできると思います。

あなたが私のことを知っていたら・・・

もし、「フツ」「ツチ」という、くくりを見て、「ツチだから殺していい」と考えるのではなく、

一人の人間として見ていたら・・・

一人の人間として、相手のことをもっと知り、理解していたら・・・

実際に「フツ」「ツチ」間でも親しい間柄の関係では殺しは行われなかったと言われています。

あなたが、、あなた自身のことを知っていたら・・・

あなたが先進国の人であるという立場を理解し、その立場からルワンダのためにできることを考えていたら・・・

実際に虐殺時のルワンダでは、他国からの介入が上手い方向に働かなかったと言われています。

私たちが、自分の立場、置かれている状況を理解し、その上で、相手の国、そこにいる人々のことを真の意味で知り、理解しようとし、何ができるのかを考える、

その姿勢は、「国際協力」や「開発援助」のフィールで求められる姿勢なだけではなく、国際社会で求められている姿勢だと私たちは考えています。

 

現在、欧州を中心に、移民や難民の問題が起こっています。

「移民の人はこの国の文化を分かっていない」

移民の受け入れ国と、移民をした人の間で、文化的、宗教的な軋轢が生じています。

日本国内に目を向けても、在日朝鮮の人に対するヘイトスピーチなど、文化や宗教という点で、自分とは「異なる」背景を持つ人に対する攻撃が増していると感じます。

よく言われる「グローバル化」が進展し、異なる背景を持つ人とともに暮らしていく、働いていく環境はこれから増えていくでしょう。

その際に、必要なるのは「相互理解」により「偏見」を取り除くこと、だと私たちは考え、その心を育むことを意識し、活動を行っています。

 

日本とルワンダで開催する本会議

 

「相互理解」の理念を達成するため、具体的な活動として年に1回、隔年でルワンダ及び日本で「本会議」を開催しています。

日本招致もルワンダ渡航も内容は、フィールドワーク・学生会議・交流です。

フィールドワークでは、テーマを決め、企業や行政等と調整をして、お話を聞きに行きます。

学生会議は、ある日本人、ルワンダ人それぞれテーマを決め、プレゼンやディスカッションを行います。

交流では、小学生や高校生、大学生、または一般の方と気軽に交流できるイベントを開きます。

これらの活動を通じて、相手の国のこと、個人のこと、そして自分の持つ背景との違いを知り、それにどのようにかかわっていくべきなのか、を考えていきます。

 

被爆者の方との講話(2015年実施 第13回本会議 広島にて)
被爆者の方との講話(2015年実施 第13回本会議 広島にて)

自由に企画できる環境

 

本会議中の企画は、基本的にメンバーで考えます。テーマを決め、行く場所を決め、企画書を書き、関係団体の方にアポを取り、企画を進めていきます。

入ったばかりの方でも、先輩のサポートを受けながら、自分のしたいことを進められます。

本会議開催期間外の活動もメンバーのしたいことを中心に組み立てていきます。

過去には、大学の文化祭・国際協力系フェスティバルへの出店やアフリカに関する勉強会などを実施しています。

 

第19回本会議の様子(現時点で英語が話せなくても大丈夫!一緒に頑張りましょう!)
第19回本会議の様子(現時点で英語が話せなくても大丈夫!一緒に頑張りましょう!)

最近の活動

最近は、全国から多くの学生が運営メンバー・イベントメンバーとして参加しています。活動は原則オンラインです。

 

運営メンバーに関しては、企画係・広報係・人事係・会計係の4つの係を組織し、メンバーそれぞれがどれか1つ以上の係に参加し活動しています。


ただし、団体の意思決定は係の枠組みを超えて行っています。そのためどの係に参加しても団体の全体的な運営に関わることができます。


イベントメンバーは、運営には携わらずイベントにのみ参加するメンバーです。

 

具体的な活動は、以下の通りです。

〇本会議の開催・準備(新型コロナウイルスの影響で内容に変更有)

〇月例ミーティング(運営メンバーのみ)

〇月に1回の勉強会

〇2カ月に1回のルワンダオンライン交流会

〇パブリックイベントの開催(企画係)

〇SNSなどを通じた啓発活動(広報係)

〇その他、理念に沿った活動

 

また、運営メンバーであっても、個人のスケジュールを優先して参加していただけます。

イベントメンバーは、参加したい時にのみ参加するメンバーシップです。

 

(「団体紹介」のページもご参照ください。)

 

⇩オンライン交流会の様子


一緒に活動しませんか?

 

長々と書きましたが、私たちも日々模索しながら活動を行っています。

少しでも興味をお持ちいただけたら、

 

応募フォーム (運営メンバー用: 面談あり)

参加フォーム(イベントメンバー用: 面談なし)

〇下記のメールアドレス

お問い合わせフォーム のいずれかにご連絡ください。

 

ミーティングの見学も大歓迎です!

 

メールアドレス:japan.rwanda@gmail.com

首都キガリの代表的建造物・キガリコンベンションセンター
首都キガリの代表的建造物・キガリコンベンションセンター